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思い込みがミスを生む場合がある

  • 執筆者の写真: kuukan
    kuukan
  • 1 日前
  • 読了時間: 4分

人は思い込みで生きてるところがあるそうで…

人に言われた事に対して都合のいい思い込みが発動する。

できていた事ができてないとインプットされるマイナスな場合もある。

それが結構大きな影響を選手に与える。

その思い込みはその選手の周りのオーラ作りにも関係してる。なのでミスをする選手の周りには思い込みオーラが結構出てるケースが多い。

自分は最近、フットボールの枠を越えて学ぶことが多い。

そこでミスをする選手を観察しているとあることに気がついた。

ボールが来る前にミスが決まっている選手がいるということ。

それはなぜなのか?わかっているのに...


[人の言葉がパフォーマンスを下げるメカニズム]


なぜ「言われたこと」がプレーを壊すのか?


サッカーの試合や練習で、こんな経験はないだろうか。


コーチや仲間から「お前のトラップが下手だ」「プレッシャーに弱い」と言われた瞬間から、なぜかそのプレーが急に気になり始め、本当にミスが増えていく。


『ミスが減ることはなく、言えば言うほど増えていく』


これは気のせいでも、メンタルが弱いせいでもない。脳と心理の仕組みから起きる、必然的な現象だ。


① 「イップス」と自動化の破壊

人間の脳は、熟練した動作を『手続き記憶(無意識)』として自動化する。トラップやパスは本来、考えずに体が動く領域だ。

ところが「下手だ」と言われた瞬間、その動作に意識的な注意が向く。これが自動化を破壊する。


エビデンス

Beilock & Carrの研究では、熟練したゴルファーに「スイングのどの部分に注目しているか」を意識させただけで、パフォーマンスが有意に低下した。これは「Paralysis by Analysis(分析による麻痺)」


サッカーも同じ。「利き足のインサイドに当てろ」と言われすぎると、無意識でできていたキックが崩れる。


② ラベリング効果と自己成就予言

「お前は緊張するタイプだ」「プレッシャーに弱い」——こうしたラベルを貼られると、人はそのラベル通りに振る舞い始める。


エビデンス

Rosenthal & Jacobsonの「ピグマリオン効果」研究では、教師が「この子は伸びる」と思い込むだけで、実際に子どもの成績が向上した。逆もしかり——否定的な期待はゴーレム効果として成績を下げる。


この研究はとても有名でわかりやすい。

与えた言葉が逆効果では成長することは難しい。


スポーツ心理学ではこれをSelf-Fulfilling Prophecy(自己成就予言)と呼ぶ。他者の言葉が自分の信念になり、その信念が行動を変え、結果を現実にしてしまう。


③ ワーキングメモリの圧迫

「また失敗したらどうしよう」という不安は、脳のワーキングメモリ(作業記憶)を消費する。


サッカーの試合中には、ポジショニング・相手の動き・チームメイトの位置・戦術判断など、膨大な情報処理が必要だ。そこに他人の言葉への反芻(ルミネーション)が加わると、脳のリソースが足りなくなる。


エビデンス

Eysenck et al.の注意制御理論(Attentional Control Theory)によれば、不安はワーキングメモリの注意機能を妨害し、特に「抑制機能(邪魔な情報を無視する力)」を低下させる。

エビデンスに基づいて思考していかないと答えには辿り着けない。


試合中に「コーチの声」が頭に残り続けるのは、まさにこのメカニズムだ。


④ 思い込みが「足枷」になる理由

思い込みには「ポジティブ」なものもあるが、スポーツの文脈では制約になりやすい。その理由は


⭐︎能力の固定化   

「俺はドリブルが苦手」  →練習・挑戦を回避する

⭐︎役割の固定化   

「守備的な選手だから」  →戦術的可能性が狭まる

⭐︎他者評価への依存

「あの人に認められないと」→外部コントロール型になる

⭐︎過去の失敗の一般化

「以前もこれで失敗した」 →現在の判断を歪める   


⑤ どう対処するか「思い込みの解体」

プロセスフォーカスに切り替える


「うまくやらなければ」ではなく「次の一手だけに集中する」。これはマインドフルネスの基本であり、Kaufman et al.はアスリートへの介入で不安の低下とパフォーマンス向上を報告している。


セルフトークを変える


「また失敗する」→「今ここで何ができるか」。ネガティブな内言語をニュートラルに置き換えるだけで、ワーキングメモリへの負荷が減る。


ラベルを疑う習慣を持つ


他者の言葉をデータとして受け取り、判決として受け取らない。「コーチにそう言われた=自分の本質ではない」という分離が重要だ。


他人の言葉がパフォーマンスを下げるのは、弱さではなく脳の正直な反応だ。


• 無意識の動作に意識が割り込む(分析による麻痺)

• ラベルが自己像を書き換える(自己成就予言)

• 不安がワーキングメモリを占領する(注意制御理論)


思い込みは時に力になるが、他者から与えられた思い込みは、ほぼ確実に足枷になる。


自分のプレーを縛っているのは、相手でも状況でもなく、頭の中に棲みついた”誰かの声”かもしれない。



 
 
 

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