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勝負弱さが育ってしまう理由

  • 執筆者の写真: kuukan
    kuukan
  • 9 時間前
  • 読了時間: 3分

子どもを叱らない方が勝負強い選手になる理由

はじめに

スポーツ指導において「子どもを叱ることは本当に必要か」という問い。

「やりたい」と「やらなければならない」

スポーツを始めた子どもたちは、最初は純粋な欲求で動いています:

  • うまくなるのが楽しい

  • 友達と競い合うのが嬉しい

  • 目標達成の喜び

しかし、成功すると状況が変わります。注目が集まると、「やらなければならない」という義務感が生まれるのです。

失われた主体性

自身の経験から:

  • メダルを取った後、世界の注目が集中

  • 「代表として失敗できない」という圧力

  • 「義務を果たさなければ」という感覚

この時期が最も辛かった理由は、「好きな競技」から「義務の競技」へと変わったためです。


なぜ叱ることが勝負弱さを生み出すのか

1. 損失回避の心理

叱られることで、子どもたちは**「失敗したら怒られる」という恐怖**を学びます。結果として:

  • 勝つことが目的ではなく、負けないことが目的

  • リスクを避ける選手に

  • 失敗を恐れて新しいチャレンジができない

2. 期待と失望のセット

期待が大きいほど、失望も大きくなります。叱るコーチは、明確な期待値を持つ人。それが達成できないと、子どもたちは**「相手をがっかりさせてはいけない」という強迫観念**に駆られます。

3. 主体性の喪失

最大の問題は、子どもが**「自分のために」ではなく「他者の期待のために」競技をするようになること**です。


短期的な成功の罠

ここに大きな落とし穴があります:

叱られて育った子どもは、短期的には成績が上がります。

  • 言われたことをやるから技術的には伸びる

  • 怒られたくないから頑張る

  • 数年単位では良い成績を出す

しかし、20~30年の長期スパンで見ると、勝負弱くなっているのです。

なぜ気づかれない?

多くのコーチは子どもからオリンピック選手まで、30年間一人の選手を見ることはありません。だから、短期的な成功を「これはいい教育法だ」と勘違いしてしまうのです。


「勝負が好き」vs「勝利が好き」

これが本質です:

勝負が好きな選手:

  • 何度でも勝負に挑む

  • 失敗を恐れず、リスクを取る

  • 経験が増える → 勝利の確率が高まる

勝利が好きな選手:

  • 勝てる環境でしか戦わない

  • 負ける可能性がある挑戦を避ける

  • 成長の機会を失う

叱られながら育った子どもは、後者になってしまうのです。


では、どうしたらいい?

基本方針:「教えるが、評価しない」

やるべきこと:

  • 技術的なことは伝える

  • でも、その成果に対して評価をしない

  • 本人が勝ったり負けたりして、自分で悔しさや喜びを感じる環境を作る

やらないこと:

  • 叱る

  • 褒める(必ずしも)

  • むしろ、余計なことは言わない

この「放っておく」ことが、実は最も効果的なのです。


長期的視点の大切さ

叱らないで楽しく育てることのメリット:

✓ スポーツそのものが好きになる ✓ 自分で考えて行動する力がつく ✓ 失敗を恐れず挑戦できる ✓ 長期的に勝負強い選手に成長

オリンピック選手にならない人生でも同じ。スポーツで叱られながら育った経験は、人生にプラスになることはほとんどありません。


最後に

「幼少期から厳しく育てると、勝負強い人間になる」という通説がありますが、確率的には相当少ないのが現実です。

逆に、20代を超えて成績が落ちている選手を見ると、幼少期から厳しい競技環境にいた人が多いのです。

子どもたちには、まず「スポーツを楽しむ」ことが最優先。 その先に、本当の強さが生まれるのではないでしょうか。


 
 
 

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